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――見せてあげましょう。世界最強の軍隊を。 Data 【名前】黒沢小百合 【性別】♀ 【年齢】23 【身長】178cm 【体重】49kg 【種族】人間 【役職】千夜グループ総帥専属秘書兼都市警備部門主任 【能力】異能使い 【容姿】流れるような長い黒髪と切れ長の瞳を持つ。瞳の色は黒。 黒やグレーなどの暗色系女性用スーツを好んで着用する。 Profile 夜刀神蔡生が総帥を務める『千夜グループ』の 総帥専属秘書兼都市警備部門主任。 表面上は礼儀正しく穏やかではあるが非常に残忍かつ強硬な性格の持ち主で 人の生き死にを見て悦に浸るシリアルキラーじみた一面も持つ。 また、己の持つ権力に固執し、それを振りかざす傾向も見られる。 己の上司であり、千夜グループ総帥である夜刀神蔡生への忠誠心は 非常に篤く殆ど信仰、狂信の域へ達している。 そのため、千夜グループに対し不利益となるような行動をとる事は決してない。 大学を中退し、異能都市に流れ着て蔡生に拾われるまでの 数年間、世界中を旅して回った経験があり、その際培った人脈も広い。 Skill 【異能:書物の内容を具現化する】 書物の内容を具現化することができる。 ただし、現実世界において実用化されていない物、空想であるとされている物は不可。 人間を具現化した場合、自在に操れるほか感覚の共有も可能。 無機物や自然現象を具現化した場合は操作不可能。 Details 都市の高級住宅地に広い敷地を持つ豪華な邸宅を所持しているが その外見とは裏腹に、小百合の性格を反映したような偽装トーチカと 強力な対空防衛網を備えた簡易要塞へと改修されている。 現在の戦闘訓練成績(闘杯含む) 18戦4勝11敗3分け vs夜刀神蔡生……× まともに斬撃を喰らって死亡 vsディス…………× 体中を斬り刻まれて死亡 vs甲………………× 戦車隊ごと吹き飛ばされてリタイア vs銃寺森クロス…○ 『創生記』を具現化し飲み込む。 vsミレイ…………△ 相手を戦闘不能にさせるが自分も戦闘不能に vsレラ……………× ヘリを攻撃されて墜落死 vs頼羽無為………× ヘリごと撃墜されて死亡 vs黒金鋼…………○ 海兵隊による一斉射撃で撃破 vsアイリス………× 魂を抜かれて死亡 vsニナ……………○ 召還した槍兵で突き殺す vsゼオラ…………× 消滅して死亡。 vs沢桐創…………× 脳天を叩き潰されて死亡 vsウリュー………○ ローマのプラエトリアンを召喚し勝利 vsすえぞお………△ 勝利を確信し油断したところを丸飲みにされて死亡。 vs仁樹……………× 登場するヘリを撃墜されて死亡。 vsアテナ…………△ 手榴弾で相打ち vs銃寺森クロス…× 渾身の一撃をくらって死亡 vs朝宮暁…………× 熱波から逃げ切れず焼死。
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「動かないで。」 朱堂ジュンは出会い頭に刀を持った少年へと拳銃を突きつけた。 一時間以上は歩いていて油断していたために間近になるまで気づかなかったのを考えると、先手を取れたのは僥倖だ。 もしかしたら相手も、同じように油断していたのかもしれない。 とっさに抜刀はしたもののそこで動きが止まり、だから額へと銃口の狙いをつけられた。 「片手を頭の上に置いて、もう片方の手で刀を地面に突き刺して。」 「くっ……! 乗っているのか?」 「早く! 刺したら下がって、うつ伏せに寝転がって。」 有無を言わせずに武器を置かせる。勝負では主導権を握った方が勝つ。 悔しそうな顔で言うとおりにする少年に内心でわずかにほっとしながら、それでも油断無く少年の背中に膝立ちになり、今一度頭に銃を突きつけた。 そこで、頭の後ろで組まれた手から紙片が覗いていることに気づく。 「もらうよ」と言って奪い取ると―― 『装備:命の百合 場所:一本杉の根本 説明:どんな傷も癒やす蜜を出す百合。器一杯飲めば永遠の命が得られる。』 「わたしだけじゃなかったんだ」自然と言葉が漏れる。 それを聞いてか、少年は伏せていた目を上げる。 ジュンと目が合う。 その目は、彼女を負かした少年の目にそっくりだった。 朱堂ジュンは小さい頃から足が速かった。 走るのが好きだから速くなったのか、走かったから走るのが好きになったのかは覚えていないが、ジュンの好きという気持ちと走る速さは比例して増していった。 親はそんなジュンを応援した。 その甲斐もあって彼女の努力は実り、いまやジュンは将来を有望視されるアスリートにまでなった。あと数年もすればオリンピックの育成選手にもなり得るだろう。そんな時だ。 ジュンの母親は病に倒れた。 治る見込みは無かった。 彼女を今まで支えてきた存在は、近い将来、彼女がアスリートとして大成するよりも確実に早く死ぬことになった。 だが、そんな時だ。 ラストサバイバル、人生逆転のゲームに参加するチャンスが巡ってきたのは。 毎年小学6年生が、優勝者にはなんでも願いが叶うという景品のために、命がけで戦うゲーム。 それがラストサバイバル。 ジュンはそれに参加した。 種目はひたすら休みなく歩き続けるサバイバルウォーク。長距離をメインとする彼女が勝つためにあるような競技だった。 そして彼女は敗北した。 最終盤までトップにいながら、ノーマークだった少年に最後の最後に負け、願いを逃した。 母親を助ける手段を失った。 彼女は泣いた。 叫んだ。 そして後悔した。 何が足りなかった? 覚悟が足りなかった。 何が足りなかった? 決意が足りなかった。 決死さが足りなかった。必死さが足りなかった。死ぬと決めたと書くから決死なのだ。必ず死ぬと書くから必死なのだ。彼はそれを持っていた。自分が死ぬことを覚悟していた。その意気を感じた。 そしてその上で、楽しんでいた。 彼は、自分の命を捨てることすらも楽しんでいたと、彼女はあれを振り返って感じた。 だから、彼女は決めた。 たとえ命を失ってもではなく、必ず命を失うと決めて戦うと。 「オレは藤山タイガ。EDF第3師団K部隊だ。」 突然の言葉でジュンは我に帰る。 ほんの僅かな間だろうが、自分の内面に沈みこんでいた。 それに気づくと同時に、なぜ?と思う。なんで少年は名乗ったのか。 「名前あるんだろ、名乗れよ。」 「なんで。」 「なんでって、じゃあなんて呼べばいいんだよ。」 「そうじゃなくて、わたし、君を殺す気なんだけど。」 「本当に殺す気あるなら話しかけないで撃つだろ。」 ギリ、と頭に銃口を押しつける。 ますます、少年があの子に重なって見えた。 「違うって言ったらどうする。」 「妹がいる。」 「は?」 「もしかしたら、妹もここにいるかもしれない。できればでいい。殺すのは後回しにしてくれないか。間違っても殺し合いに乗るようなヤツじゃないんだ。」 「ちょっと待って、君言ってることわかってる?」 「ムチャクチャだよな。でも、こうして話してるってことは、ちょっとは頼めるんじゃないかって思って。」 「……」 「頼む。オレを殺すのは、まあ、ホントはすごい嫌だし、助けてほしいけど、でも殺るんなら、妹だけは殺さないでほしい。」 妹のため、それが決定的だった。 この子は同じ人間だ。 あの子、桜井リクと同じタイプの人間だ。 銃口を離す。 乗っていた背中から足をどける。 銃は向けたまま、後ずさって距離を取った。 「タイガくん、もし君が優勝したら、妹さんの次でいいから、わたしの、母親を助けてくれない?」 「……は?」 「前さ、これと似たようなゲームに参加したことがあるんだ。それは本当に死ぬようなことはなかったんだけれど、首輪じゃなくて腕輪みたいなのつけてさ。優勝したらなんでも願いが叶うっていうの。」 「……ギャンブルの話か?」 「そんな感じ。鞘をこっちに投げて。」 そのまま回り込むと、突き刺さっていた刀の下へと行く。銃で腰の鞘を抜くように示すと、飛んできた鞘を片手で掴み、銃をポケットへと押し込んだ。 タイガは動かなかった。 刀を地面から抜き、鞘へとしまう。今度は納刀したそれで立ち上がるように指示した。 「今度のこれも、似たようなものなんじゃないかな。優勝したら願いが叶うとか、そんなふうな。少なくとも優勝できなかった子よりは生きてる可能性が高いでしょ。だから、もし君が優勝したら、わたしの家族に会いに行ってほしい。それで、できる限りでいいから助けてほしい。わたしが優勝してもそうするから。」 「無理だな。」 拳銃を抜く。 「オレの親は行方不明だ。お前に見つけられるのか。」 「心配しないで。わたしの親も病気で長くないから。」 「……なのに、そんなこと頼むのか?」 「だから、頼むの。恨むんなら地獄で恨んどいて。」 「勝手に地獄行きにするんじゃねえ。」 「地獄みたいなものでしょ、ここも、ううん、その前も。あはは、この先もか。ずっと地獄じゃん。」 「何がおかしい。」 ギラついた目をタイガは向ける。 それ目掛けてジュンは、刀を投げ渡した。 「うわっ!」と情けない声を上げてタイガは受け止める。 「……一人よりは二人のほうがマシでしょ。今は殺さないでおく。代わりにわたしの前を歩いて戦って。断ったら撃つ。」 そしてタイガの足元に向けて発砲した。 「オーケー?」 「……クソ、わけわかんねえ……!」 「オーケー!?」 「くっ……オーケーだ! オーケーだよ!」 「あと振り返っても撃つから。」 刀を腰に、手を頭の上に置かせて前を歩かせる。 ジュンはわからないように、銃をポケットへと入れた。 「今の銃声何かしら。ねえ?」 「……さあ。」 折れた枝を手に取る。 超能力で先を尖らせる。 そして投げる! を、繰り返す! ドス「あぶな!」ドスッ「ちょ」ドドス「ま」ドドスドドスドス「待って」ドドスドドスドス「助けて!」ドドスドドスドス「お願いします!」ドドスコスッ「わああああああああああ!!!???」 「返事ぃ!」 「はい……」 「はいじゃないわ、何かって聞いとんねん。耳義足なん?」 「耳が義足ってなんだよ……」 「なんでツッコミだけはちゃんと話すねん!」 「いたーい!?」 サイキックで浮かした小石をケツへと直撃させる。 悲鳴を上げてゴロンゴロンと地面を転がる少女、玉野メイ子を前に、名波翠は何度目かのため息をついた。 翠は超能力者だ。こういう異常事態にも何度か遭遇したことはある。さすがに爆弾だか毒だかが入った首輪をつけて殺し合えなどと言われたことはないが、それこそ神の一柱や二注と遭遇したこともあるので、多少の動揺はあれど比較的冷静だった。 そんな彼女が最初に出会ったのがメイ子だったのだが、その出会いが最低だったために、こうして翠はメイ子を折檻している。で、具体的に何をしたかというと。 「たく……なんで能力者ってのはこう性格悪いやつ多いんやろ。」 「翠さんはいい性格してますよね。」 「やっぱお前の心覗くわ。」 「ちょ、霊視はやめてください。」 「おあいこやろが。」 頭の上に手を置こうとする翠と、それに抵抗するメイ子。と同時に二人の周りに不可思議な力が満ちる。メイ子の頭から何かを引っ張ろうとするそれとそれを妨害しようとするそれはまさしく異能。その正体は、サイコメトリーだ。 メイ子は強力な霊視能力を持つ。その力で最初出会った参加者である翠の人となりを知ろうとしたのだが、それが彼女の地雷だった。 翠は人の心を見ることを嫌う。自分が見ることは極めて自重するし、見られるのももちろん嫌だ。というか一番嫌いな超能力の使い方だ。それを、殺し合いの場でやられた。 こうしてプッツンした翠は能力者特有の勘の良さで自分を見ている存在に気づき、殺意のイメージを見せることでメイ子の動揺を誘い、位置を掴むとサイキックでやきを入れたという次第である。 だが肝心の問題はそれだけではない。 『(痛いって言ってるのに……この人頭おかしい……)』 (コイツ全然反省しとらんな。) コイツにだけは自らに課した戒めを一回外して心を見る。そう決めて顕になった心のアレさ加減に、翠は、ちょっと引いた。 ようするに、メイ子はクズだった。 こう言ってしまってはなんだか、メイ子は割とクズだ。性格の悪さは自他ともに認めている。仲が良い友達がいないためにむしろバレてないだけで外に見えてる部分よりももう少しクズである。 割と人のことを言えた立場でない翠からしても結構なヤバさだ。こういうふうになっちゃいけないって思ってサイコメトリーを封じてるところもある。 (コイツから目を離したらアカンのは間違いないな。しかも銃声、これ一人でどうにかするには手が足りんわ。蘭、どこおんねん。どうせ一緒に巻き込まれてるんやろ?) 転校して以来様々な事件を共に解決してきた相棒に問いかける。その相棒は鬼と忍者の死合から逃れるために森の中を逃げていたのだがそんなことまではさすがにわからず。とにかくこのダメ人間を放置はしておけないと思案していたところで、気配を察知。 「翠さん、あの。」 「わかってるから静かに。騒いだら後がヒドイよ。」 「ヒエッ」 小走りに二人で木の影へと隠れる。 現在地は森の中の小道。互いにポケットに入っていた変な紙片を頼りに動いていたからだが、妙な場所で遭遇することになった、と思ったことで、そういえばこの紙の内容はどっちも同じだったな、じゃああの二人も、と思い直す。 遠目に見えた感じからすると、変な服を着た男と、ロン毛の男。後ろの方が背が高く、手前の方も運動神経は良さそうだ。それになりより、あの二人からは『何か』を感じる。 (あ、後ろの方は女の子のやったわ。背高いなあ。手足もスラッとしてるし。モデル体型やん。うちの方が髪ツヤツヤやしカワイイけれども。) (ん? あれ? 前歩いてる男の子の方刀持ってない? 何で帯刀してんの?) (……そもそも、なんで頭の上に手を……もしかして……) 「これは、まずいな……」 二人組ということは話ができそうだと思ったが、あの様子はおかしい。まるで人質がするかのようなポーズを前を歩いている方はしている。しかも刀らしきものを持っているのに。そしてさっきの銃声。 「あの女の子、銃持ってる……?」 しかもセリフとられた。 (それいまうちが言おうとしてたのに……) 「逃げていいですか?」 「うん、そうしよう。」 「え、あ、うん。」 「急いで。でも静かに。まだ気づいてないし、この霧なら森の中に向かえばバレない。行くよ。」 だがすぐに頭を切り替えると、メイ子の手を引いて森の奥へと小道を走り出す。 相手が森の外から来たから気づけたが、内に入ってしまえばそうそう見つかることはない。なにより、こちらには超能力者が二人いる。勘の良さでは明らかに上だ。 だがその考えは最悪の形で裏切られることになった。 最初に気づいたのはまたも翠だった。 嫌な予感がした。 それも今まででも割とヤバ目の。 普段の彼女ならば、ここで引き返すなり何なりしただろう。 だが横にいるメイ子という能力者がその判断を取らせなかった。 リスクはあれども、危険性のある能力者を、武器を持った相手と合わせたくないという考えが、より大きなリスクを感じさせる方へと向かわせた。 一際大きな杉が森の中で見えた。と同時に、嫌な気配が増した。 いる。 何か超常的な存在が。 それは杉の下に咲く、百合の花の前にいた。 「金ピカだぁ……」というメイ子の感想通りの、黄金の甲冑に身を包んだ騎士がいた。 明らかに自分たちとは世界観からして違うそれを見て二人は確信する。 あれはこちら側の存在だと。 「……驚きだ。」 先に声を発したのは、黄金の騎士の方だった。 まるで今意識を取り戻したのかのように、手を握り、手を開き、手にした剣を二度三度と素振りする。 翠は自分への強い関心を感じた。 理屈ではなくわかった。返答を間違えれば殺されると。 「あれは夢か幻か……トパーズはこの剣にある……」 「オレたち以外にもここに来たやつがいたのか。どうする?」 (ウソやろ? 早すぎる!) 黙っていた翠達の後ろから声が聞こえた。 振り返らなくてもわかる。さっきの二人だ。 翠は知る由もないが、ジュンは命の百合を手に入れるためにタイガを急かしていた。実のところ、ここに来るまでの二組の移動スピードはほぼ同じで、翠達が一分も止まっていれば追いつくとまでは行かずとも姿が見えるまで近づけるほどであった。 「待て……そこの二人、離れろ。これはヤバい。」 (言われなくてもわかっとるわ。) 「言われなくてもわかってるよ!」 (お前は声デカイ!) タイガの注意も翠にとっては今更のものだ。今は何よりも騎士を刺激したくない。だがその願いとは裏腹に状況は更に悪化する。 騎士が振り返った。 本来ならば怪人が背を向けるという状況だが、翠には確信的にわかった。 絶対に何かマズイ。 騎士はフラフラと周囲を見渡して、はたと気づいたのか、杉の根本にある百合へと目を落とした。 そして這いつくばった。 まるで小さな子猫にそうするかのように、両手で百合を囲うようにし、しかし触れずにそのまま、そのまま。 「ハ、ハハ、フハハハハハハハハハハ!」 大声で笑い始めた。 逃げよう。翠は決意した。 これはヤバい。笑うのは、ヤバい。だから逃げる。が、体が動かない。 (念動力!) 「こ、この人も……!」 「なんだ!?」 「うわっ!?」 四人全員同時に宙を舞う。 その感覚をただ一人理解できたのは翠だけだった。 いわゆるサイコキネシスに近いそれに、自身も同じ系統の力をぶつけて相殺を図る。 「しまった――」 反射的にそれをやってしまってから気がついた。同じ能力者同士ならば、真っ先に警戒するのは当然、同じ能力者であると。 「まずはお前からだ。」 (バリアで――間に合わ」 ザクリ、と自分の腹に太い剣が差し込まれる。 それと同時に感じた。 この騎士は空っぽだ、と。 (この、イメージは――) 「離せ!」 タイガが刀を騎士の甲冑の隙間に差し込む。ジュンの撃った銃弾が胴体へと突き刺さる。 それを全く意に介さず、黄金の騎士は自由になっていたメイ子を再び宙へと上げると、地面へと叩きつけた。これで二人目。 「手ごたえが無い!? グッ……」 剣で刀を断ち切られ、裏拳で殴られタイガが地面を転がる。翠からすれば名も知らぬ変な服の少年が無力化し、これで三人目。 「終わりだ。」 「こんな、ところで。」 そして四人目となるジュンが袈裟懸けに斬られる。 都合十五秒。それで四人の参加者が無力化した。 (あ~アカンは、これ死んだわ。) もはや指一本も動かせなくなった翠は、ぼうっと黄金の騎士を見ながらどこか他人事に思った。 今までもさんざんわけのわからないことに首を突っ込んだり巻き込まれたりしてきたが、今回だけは運が無かったようだ。いや、判断ミスもある。ふだんなら仲間がカバーしてくれるところが、一人ではどうにもならなかった。別に能力が使えるとかそういうのではなく、物の考え方だとか、気の使い方だとか、そういったところが足りていなかった。 (ああ、凛さん。最期にあなたに一目会いたかった……) 「この人……もう、人じゃない……これはむしろ……」 「お前……最期の最期まで……見せ場取るなや……」 「……まだ生きてたんですね……」 「もう、死ぬけどな……」 自分でも何故喋れているのかわからない程の血が出ながら翠は喋る。もしかしたら、単にメイ子がテレパシーを受けやすい体質で喋っている気になっているかもしれないが、もうどうでも良かった。 『最期ついでに教えてよ、アイツの正体。付喪神みたいなもんかなって思ったんやけど。』 「さっき……あの人を……『見』ました……すごく、長い時間生きてます……でも、あの人の身体が見えなく、ごぶっ。」 『逆か。元人間ってパターンか。ああ、だからさっきの花か。あれが命の百合なら、永遠の命っていうのは本当ってことか。肉体が滅びても魂は不滅、ってハリウッド映画でなんかあったわ。』 納得がいった。ホラー映画みたいな不死身の怪物というわけだ。 得心がいってスッキリすると、いよいよ意識が遠のく。今まで色々な事件に巡り合ってきたからか、いつの間にか真相というものに興味を持つようになっていたようだ、と死の間際に自分の変化に気づく。 それは走馬灯のようなものだろうか。自分が死ぬまでのカウントダウンを、翠はハッキリと知覚していた。 多分次が最後の超能力だ。もうろくにコントロールはできそうにない。もう少し血が出ていなければ、あの命の百合を引き寄せて何かして助かったのかもしれないが、ちょっと無理そうだ。だから。 (メグ子、もし凛さんや蘭に会ったら、「翠さんはみんなを守って悪い化物と刺し違えました」とか言っとけよ。こういう死に方すると記憶に残るから。) 最大出力のサイキックを放つ。 狙いと言える制御はできないが、その行き先は黄金の騎士。 ジュンを持ち上げその血を命の百合へと垂らしていた背中に思い切りぶち当てる。 叫びを上げて正面の一本杉へとぶちあたった敵に構わず、より一層強く力を放ちめり込ませていく。 だがそこまでだ。 さっき翠がそうしたように、同じ系統の能力で相殺にかかられる。 最後に一際強く、切り裂くように力を放つも、ダメ。鎧を軽く砕くも、それで痛みを感じている素振りを見せるも、黄金の騎士は止まらない。 (勝った。) 翠は最期にそう思って息絶えた。 そして彼女のサイキックもやみ、黄金の騎士がめり込んだ身体を起こした瞬間。 一本杉はバタリと倒れはじめた。 とっさに避けようとするも、先に木と騎士の間に挟まれて死んだジュンの死体が邪魔になりワンテンポ遅れる。 トンを超える重さを受けて、黄金の甲冑はクシャリと歪む。 最期は叫び声を上げる間もなく、黄金の騎士は動かなくなった。 その身体から流れるように、ジュンだったものの血が地面へと染み込む。 それを受けて命の百合はキラキラと輝く黄金の蜜を花へと湛える。 辺りに芳醇な香りが漂った。 【0130 森の中】 【藤山タイガ@絶滅世界 ブラックイートモンスターズ 喰いちぎられる世界で生き残るために@集英社みらい文庫】 【目標】 ●大目標 主催者をぶちのめして生き残る 【玉野メイ子@サイキッカーですけど、なにか? (1)ようこそ、ウラ部活へ!?@ポプラキミノベル】 【目標】 ●大目標 まず死にたくない、話はそれから 【脱落】 【朱堂ジュン@生き残りゲーム ラストサバイバル 最後まで歩けるのは誰だ!?(ラストサバイバルシリーズ)@集英社みらい文庫】 【名波翠@宇宙からの訪問者 テレパシー少女「蘭」事件ノート9(テレパシー少女「蘭」事件ノートシリーズ)@講談社青い鳥文庫】 【黄金の騎士・ゴール@デルトラクエスト(1) 沈黙の森(デルトラ・クエストシリーズ)@フォア文庫】 【残り参加者 275/300】
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白百合会(生徒会) クラブ 演劇部 百合園女学院
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楽しい 簡単 無理がない どこからでも更新出来る アフリェイトも出来る サイトの中身を簡単に更新できるのが一番のメリットです。 更新の方法として、まずは簡単に説明文を作って、後で画像や詳細をアップする 方法に向いていると同時にブラウザがあれば簡単に更新できる。 インターネットに繋がっていればどこでも更新出来る ことが出きるのはYukiWikiと同じですが、perlやapacheのようにインストールや 多少複雑なコンフィグの設定がないぶん嫌気が出ないうちにコンテンツが完成し ます。 特に@Wikiについては無料なのがうれしいところです。 この@Wikiの活用方法として引用の場合に左右の枠を太くしてくれる機能があります。 各行ごとに をつければ表示してくれるのですが各行に手入力で を入れるのはしんどいのでTerapadで引用符つき貼り付けを行う簡単に引用部が作成出来ます。 ホームページ,ブログそれぞれの利点 ホームページの利点 今まで、それぞれを設置してきて優位点を把握して使いたい所です。 ホームページはある程度手間はかかるけど訪問者にとって軽い。よほどニューリ アルしなければ一定のアクセスが望めることや動作が軽いので訪問者を待たせる 事がない事です レンタルcgiを設置すればけっこうな解析出来ます。 ブログの利点 日々の日記や行動をメモにまとめたり金銭メモとしてその応用範囲は広い トラックバックやRSSに対応しているところもあるので その一方で特定のコンテンツと一緒に見せるのが難しいです。その半面更新したサイトの一覧がISPのトップページにあったり訪問者が増える仕組みはありますその半面レンタルcgiの設置が出来ないデメリット 特にプロジェクト別に使う場合には非常に便利です。 仕事の中にはいくつかのカテゴリがあると思います。そこで何人かでデータベー スを作るのに非常に有効です。 特に日常の業務について忘れやすいので、これをメモにとどめておくためにブロ グ風にして明記しています。
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剣系 白百合の剣 (シラユリノツルギ) 【剣】 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (白百合の剣.JPG) 基本性能 価値 重量 攻撃力 耐久度 5 13.3 25 41 命中補正 回避補正 物理耐性 妖術耐性 +2 +2 - +20 装備可能 侍神鍛傾 装備区分 剣術系武器 必要Lv 10以上 付与効果 生命+10 気合+10 備考 甲斐の精進湖の碧蛇のドロップ 情報募集中 名前 コメント
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外出に戻るはこちら 百合の花基金 寄付や寄贈等の慈善活動を行うことでファンが増える。 野球教室 野球大会 年に1回オフシーズンにのみ可能。 ファンが数千人増え、この活動で集まった全体の寄付が特定の額に達する度に若手選手主体の特別チャリティーマッチが開催される。 選出基準は不明。おそらく2軍の中からランダムで選出。 福祉活動 年に1回オフシーズンにのみ可能。 その年の任意のシーズン記録につき、いくらかの金額分の物品をペナント終了後に寄贈する事で、その金額によって最高数万人のファンが増える。 対象となる記録は3つまで選択でき、それぞれに金額を設定し、その合計金額を支払う。 但し所持金が足りない場合は所持金分だけ支払う。 寄贈金額が一番多かった選手は表彰される。 学校を建てる 15億円で学校を建てることができる。 学校を建てるとファンが5億人増える。称号「優しき人」を取得できる(効果は不明)。 (※福祉活動をした翌年以降に選択することが可能) 「優しき人」 -- https //bbl.webliru.com/information.php?info=p id=11968 (2020-09-27 09 28 36) 「優しき人」ですね -- 名無しさん (2022-08-12 17 35 46) 名前 コメント
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テスト - 管理人 (2021-12-03 20 36 44) 更新待ってます - MUGEN初心者 (2023-04-14 14 19 24)
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戻る 声出してワロタ 百合化学部教授紬 -- (名無しさん) 2012-02-12 00 54 44 うーん…… -- (名無しさん) 2012-02-12 01 01 02 これで卒論を書こう -- (名無しさん) 2012-02-12 01 20 51 YuUiが永久機関だな 大発見だぞ -- (名無しさん) 2012-02-12 01 23 58 この講義はどこの学部で開講していますか?シラバスに載っていないのですが… -- (名無しさん) 2012-02-12 01 42 46 触媒ワロタ -- (名無しさん) 2012-02-12 02 06 27 これはwwww -- (名無しさん) 2012-02-12 02 09 07 ツンデレーション半径wwww -- (名無しさん) 2012-02-12 03 12 11 (RtMi) ハァハァ(*Mg*| -- (名無しです) 2012-02-12 08 43 25 この講義はどこの大学で受けられますか? 化学のカップリング反応を思い出したw -- (名無しさん) 2012-02-12 08 54 09 面白いw ツムギウムとスミレウムの反応も知りたいな -- (名無しさん) 2012-02-12 12 16 46 ワロタ -- (名無しさん) 2012-02-12 14 28 43 上手いなぁ -- (名無しさん) 2012-02-12 14 40 31 秀逸 -- (名無しさん) 2012-02-12 17 07 38 よくできてますなぁ 紬先生に会いたいです! -- (名無しさん) 2012-02-13 02 48 37 さすがだ。 -- (通りすがり) 2012-02-13 08 28 50 元スレでも言われてたけどムギは自分を触媒としてか見てないのが切ないね… -- (名無しさん) 2012-02-13 10 09 58 鈴木クロスカップリング反応(Yu×Az Yu×Ui Ui×Az etc) 琴吹クロスカップリング反応(Ri×Mi Yu×Az etc) ノーベル賞余裕だな -- (名無しさん) 2012-02-13 12 23 39 ツムギウムとアズニウムの反応では、アズニウムが溶解するだろうなと予想。 -- (名無しさん) 2012-02-13 12 57 44 ユイウムとリツィウムは結合しても熱を発しない(常温でダラダラ)イメージ それにしてもムギさんは教授になってもぶれないな… -- (名無しさん) 2012-02-13 14 27 59 ツムギユム自身を化学反応させられたら、エネルギー問題とか全て解決できるということか。 -- (百合の錬金術師) 2012-02-16 07 48 10 ↓↓紬「ユイウムとリツィウムは似た性質を持つ元素です」 ↓↓↓↓↓紬「ツムギウムは本来、結合せずに熱を生み出せます」 -- (名無しさん) 2012-02-17 23 39 41 まさかの作者降臨…? -- (名無しさん) 2012-02-20 08 40 21 素晴らしい発見だ -- (名無しさん) 2012-03-30 02 53 54 ちょっとN女行って受講してくる -- (名無しさん) 2012-05-04 00 42 26 具体的な実験例が欲しいな -- (名無しさん) 2012-05-04 03 28 22 この講義はどうやったら受けられますか? -- (じゅわ〜) 2012-05-04 13 21 01 これは有機物か無機物か? -- (名無しさん) 2014-07-12 13 30 44
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SDガンダム GGENERATION - Wikipedia 時系列紹介(最速の物を載せています。配信対応・廉価版は未記載) 攻略リンク タイトル 発売日 機種 備考 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION 1998/08/06 PS SDガンダム GGENERATION-ZERO 1999/08/12 PS - SDガンダム GGENERATION ギャザービート 2000/07/13 WS (※) 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION-F 2000/08/03 PS SDガンダム GGENERATION-F.I.F 2001/05/02 PS - SDガンダム GGENERATION ギャザービート2 2001/06/12 WS (※) - SDガンダム GGENERATION モノアイガンダムズ 2002/09/26 SC (※) - SDガンダム GGENERATION-DA 2002/10/31 ※Win - SDガンダム GGENERATION NEO 2002/11/28 PS2 - SDガンダム GGENERATION ADVANCE 2003/11/27 GBA - SDガンダム Gジェネレーションi 2004/04/08 ※携帯 (※) - SDガンダム GジェネレーションV 2004/04/14 ※携帯 (※) - SDガンダム GGENERATION SEED 2004/02/19 PS2 - SDガンダム GGENERATION DS 2005/05/26 DS (※) 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION PORTABLE 2006/08/03 PSP 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION CROSS DRIVE 2007/08/09 DS (※) 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION SPIRITS 2007/11/29 PS2 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION WARS 2009/08/06 Wii/PS2 - SDガンダム GGENERATION MOBILE 2009/08/28 ※携帯 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION MOBILE NEXT UNIVERSE 2010/11/25 ※携帯 - SDガンダム GGENERATION TOUCH 2010/12/15 ※携帯 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION WORLD 2011/02/24 Wii/PSP 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION 3D 2011/12/22 3DS 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION OVER WORLD 2012/09/27 PSP 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION FRONTIER 2013/04/11 ※携帯 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION GENESIS 2016/11/22 PS4/PS Vita 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION ETERNAL 未定 ※携帯 (※)開発元がトムクリエイトではなくヴァンガード ※ハードがコンシューマ機以外
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SelfStateを使い、ステートを奪われた状態を抜け出すこと。 GameTime式、StateNo式、!Time式、Anim式がある。 また、本項ではMoveType=H式にも言及する。 MoveType=H式 厳密には「食らい抜け」であり、ステート抜けとは少し異なる。 なぜならMoveType=H式は、ステートを奪われた状態を抜け出すのではなく、攻撃を食らった状態を抜け出すものであるため。 記述は以下の通り。 [state ] type=selfstate trigger1=movetype=h value=任意 ChangeStateでもよい。 GameTime式 以下の2つのMUGENの仕様を利用する。 処理順は「-3ステート → -2ステート → -1ステート」 ステートを奪われている間、-3と-1は止まるが、-2は動く まず、-3で変数にGameTimeを代入する。 次に、-2でその変数とGameTimeを比較し、 これらが異なった時にSelfStateを行う。 [statedef -3] [state ] type=varset trigger1=1 var(任意)=gametime [statedef -2] [state ] type=selfstate trigger1=var(任意)!=gametime value=任意 StateNo式 StateNoが想定した値以外の時にSelfStateを行う。 別名:邪眼式 StateNoが0~100以外なら抜け出す例 [state ] type=selfstate trigger1=stateno!=[0,100] value=任意 !Time式 StateNo式の発展型。 別名:Time=0式、オニワルド式 前述のStateNo式は「StateNoが特定の値以外の時」にSelfStateを行う方式だった。 しかしそれだけでは「邪眼キラー」という技術に破られることがある。 そのため、通常のStateNo式にこれを追加する。 [state ] type=selfstate trigger1=!time value=stateno これで、相手の0ステートにいた場合でも、自分の0ステートに戻れる。